春に向けて、体を整える
少しずつ暖かくなり、冬のこわばりがゆるみ始める春。そんな季節は、体の中でも「気(き)」の巡りが活発になる一方で、滞りやすくもなります。なんとなくイライラしたり、胸や脇が張るような違和感が出やすいのもこの時期の特徴です。
そこで取り入れたいのが、香りで巡りを促す食材と、春の山菜です。今回は、春の代表的な食材「ふき」に、香り高い花椒を合わせた一品をご紹介します。
ふきは、ほのかな苦味を持つ春の山菜で、体にこもった余分な熱や老廃物を外に出す働きがあるとされます。この苦味は、春のデトックスを助ける大切な要素です。
さらに、花椒には脾胃(胃腸)を温め、体に入り込んだ冷えを発散する働きがあるとされ、冷えによる不調や胃腸の弱りをやさしくサポートしてくれます。
その香りは気の巡りも促し、滞りによる不快感をやわらげてくれます。そこに豚肉を合わせることで、巡らせるだけでなく、消耗しがちな体をしっかり補うバランスのよい一皿になります。
香りと苦味を活かした、春ならではの薬膳レシピ。ぜひ季節の変わり目のセルフケアに取り入れてみてください。
レシピ:「花椒香る!ふきの肉巻き」

材料(2人分)
・ふき 4〜6本
・豚薄切り肉 8〜10枚
・塩こしょう 少々
・花椒 小さじ1/2(お好みで調整)
・醤油 大さじ1
・みりん 大さじ1
・酒 大さじ1
作り方
- 下処理したふきを食べやすい長さに切る
- ふきに豚バラ肉を巻きつけ、軽く塩こしょうをする
- フライパンに並べ、中火で焼き色がつくまで転がしながら焼く
- 醤油・みりん・酒を加えて絡め、仕上げに花椒を振る
ふきの下処理
ふきはアクが強いため、下処理が大切です。
鍋にお湯を沸かし、板ずり(塩を振ってこする)したふきをそのまま2〜3分ゆでます。取り出したら冷水にとり、皮をむいて水にさらしておきます。
これでえぐみがやわらぎ、食べやすくなります。
この組み合わせのポイント
ふきの苦味は「清熱(余分な熱を冷ます)」や「解毒」に働き、春のデトックスに役立ちます。一方で、苦味は取りすぎると体を消耗させやすいため、豚肉でしっかり補うのがポイントです。
また、花椒の香りは「理気(気の巡りを整える)」作用があり、ストレスや緊張による滞りをやわらげます。香り・苦味・滋養、この3つがバランスよく組み合わさることで、春の不調に寄り添う一皿になります。
春は「巡り」がテーマの季節。食材の力を借りながら、無理なく体を整えていきましょう。香り豊かなこの一品で、心も体も軽やかに過ごしてみてください。

