からだをいたわる、やさしい食養生「黒米となつめの薬膳粥」

毎日の食事が少し重く感じるときや、食生活を整えたいとき。そんなときに取り入れやすいのが、穀物をじっくり煮込んだ「薬膳粥」です。

今回ご紹介するのは、黒米・ハトムギ・なつめ・龍眼肉(りゅうがんにく)を組み合わせた、ほんのり甘い薬膳粥。

黒米とハトムギをじっくり煮込み、なつめと龍眼肉の自然な甘みを加えます。龍眼肉が手に入らない場合は、スーパーなどで購入しやすい干しぶどう(レーズン)でも作ることができます。

特別な材料をすべて揃えなくても、身近な食材を上手に取り入れるのが「がんばらない薬膳」。
からだをいたわりたい日の朝食や、食生活を少し見直したいときの一品として取り入れてみませんか。

目次

黒米とハトムギ、2つの穀物を組み合わせて

このお粥の中心となるのが、黒米とハトムギです。
黒米は、白米とはひと味違う香ばしさと、炊いたときの美しい紫黒色が特徴。薬膳では、日々の食事からからだを養う食材として使われます。
そしてハトムギは、中医学では「薏苡仁(よくいにん)」と呼ばれる食材です。
薬膳では、健脾(けんぴ)・利湿(りしつ)などの働きをもつ食材として知られています。

「脾」は、中医学では食べたものから必要なものを生み出し、全身へ運ぶことに関係すると考えます。
そして「湿」とは、からだにたまった余分な水分などを表す中医学独特の概念です。
ハトムギは、そんな「湿」が気になるときの食養生によく登場します。

なつめと龍眼肉で、やさしい甘みを

そこに加えるのが、薬膳ではおなじみのなつめです。

なつめは「甘・温」の性質をもち、脾・胃に関わる食材とされています。薬膳では補中益気・養血安神などを目的とした組み合わせに使われることがあります。
さらに龍眼肉を加えることで、自然な甘みとコクが加わります。
龍眼肉は、リュウガンという果実を乾燥させたもの。中医学では心や脾を養い、気血を補う食材として扱われています。
黒米とハトムギだけでは少し素朴なお粥も、なつめと龍眼肉を加えることで、ほんのり甘く食べやすい味わいになります。

龍眼肉が手に入らないときは、干しぶどう(レーズン)で代用してもOKです。
龍眼肉と干しぶどうは薬膳上の性質や働きがまったく同じではありませんが、どちらも自然な甘みがあり、お粥にもよくなじみます。
身近な材料で無理なく続けたいときは、干しぶどうを使ってみてください。

レシピ:黒米となつめの薬膳粥

黒米となつめの薬膳粥

材料(2人分)

  • 黒米……70g
  • ハトムギ……30g
  • なつめ……3~4個程度
  • 龍眼肉……適量(なければ干しぶどうでも可)
  • 水……700ml
  • 砂糖……お好みで少量

作り方

  1. 黒米とハトムギは洗い、あらかじめしっかり水に浸しておきます。ハトムギを水に浸ける時間は、2時間〜一晩が目安です。なつめは洗って種を取り、食べやすく切ります。
  2. 鍋に黒米、ハトムギ、水を入れて火にかけ、沸騰したら弱〜中火にし、やわらかくなるまで30分ほどを目安に煮込みます。途中でなつめと龍眼肉を加え、全体にとろみがつくまでさらに煮込みます。
  3. 最後に味をみて、甘みが欲しい場合は砂糖を少量加えてください。
    なつめと龍眼肉そのものに甘みがあるため、まずは砂糖を入れずに味わってみるのもおすすめです。

一杯のお粥から、気軽に薬膳を


薬膳というと、特別な食材をそろえたりするイメージがあるかもしれません。
でも大切なのは、自分のからだや季節に目を向けながら、そのときに合った食材を毎日の食事に取り入れていくこと。
今回の薬膳粥も、黒米とハトムギをベースに、なつめや龍眼肉を加えてじっくり煮込むだけ。龍眼肉が手に入らなければ、身近な干しぶどうを使っても楽しめます。

温かなお粥は、朝食にはもちろん、少し軽めの食事にしたいときにも取り入れやすい一品です。
すべての材料を完璧にそろえなくても大丈夫です。手に入る食材から、無理なく、おいしく続けていく。
一杯のお粥から、「がんばらない薬膳」を始めてみませんか。

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