夏に買った冬瓜を、丸ごと冷暗所で保存していました。
冬瓜は「冬」という字がつきますが、実は夏が旬の野菜。厚い皮に覆われていて保存性が高く、冬まで保存できることが名前の由来ともいわれています。
そろそろ使い切りたいと思い、今回は豚ひき肉としめじ、枝豆を合わせて、薬膳スパイスカレーを作ってみました。
冬瓜のとろりとした食感に、豚ひき肉のうま味、しめじの歯ごたえ、枝豆の鮮やかな緑色。生姜やスパイスの香りを加えた、彩り豊かな一皿です。
冬瓜と組み合わせる食材の薬膳的な働き
冬瓜|余分な熱と水分に着目した食材
冬瓜は薬膳では「寒性」に分類され、体にこもった余分な熱を冷まし、水分代謝を助ける「清熱」「利水」の働きがあります。
淡泊でクセが少なく、煮込むと味が染み込みやすいため、スパイスカレーにもよく合います。
豚肉|体の潤いを補う食材
豚肉は「平性」に分類され、体に必要な潤いを養う「滋陰潤燥」の働きがあり、
ひき肉を使うことで、スパイスの風味とうま味が冬瓜に絡みやすくなります。
しめじ|胃腸の働きを支える食材
しめじは薬膳では、胃腸の働きを助け、「解毒」などの働きがあると考えられています。
きのこのうま味がカレーに深みを与え、冬瓜とは異なる食感も楽しめます。
枝豆|彩りと食感をプラス
枝豆は薬膳では「健脾」「利水」などの働きがあり、今回のカレーの薬膳的な考え方にも合う食材です。
仕上げに加えることで鮮やかな緑色が残り、ほくっとした食感がアクセントになります。
このカレーに込めた薬膳の考え方
今回意識したのは、「清熱利湿(せいねつりしつ)・健脾和胃(けんぴわい)」 です。
「清熱利湿」は、体にこもった余分な熱や湿を取り除くことを目指す考え方。冬瓜の性質を生かしています。
「健脾和胃」は、胃腸の働きを整え、消化・吸収を支えるという意味です。しめじや枝豆、生姜、スパイスを組み合わせました。
冬瓜は体を冷やす性質があるとされていますが、生姜やクミンなどの温性の食材を合わせ、食材の性質のバランスにも配慮しました。
レシピ:冬瓜と豚ひき肉の薬膳スパイスカレー

材料(2人分)
- 冬瓜(皮とわたを除く) 300g
- 豚ひき肉 180g
- しめじ 100g
- 枝豆(さやを除いたもの) 60g
- 玉ねぎ 1/2個
- トマト 1個
- 生姜 1かけ
- にんにく 1かけ
- 油 大さじ1
- 水 100~150ml
- 塩 小さじ1/2〜2/3
- しょうゆ 小さじ1
スパイス
- クミンシード 小さじ1/2
- クミンパウダー 小さじ1
- コリアンダーパウダー 小さじ2
- ターメリック 小さじ1/2
- カルダモンパウダー 小さじ1/4
- 黒こしょう 少々
※辛味が欲しい場合は、カイエンペッパーを少量加えてください。
作り方
- 冬瓜は皮とわたを取り除き、2〜3cm角に切ります。しめじは石づきを落として小房に分け、玉ねぎ、生姜、にんにくはみじん切り、トマトはざく切りにします。枝豆は下ゆでして、さやから出しておきます。
- フライパンに油とクミンシードを入れ、弱火で香りを引き出します。
- 生姜、にんにく、玉ねぎを加えて炒め、玉ねぎがしんなりしたらトマトを加え、水分を飛ばすように炒めます。
- 弱火にしてパウダースパイスを加え、焦がさないように混ぜます。
- 豚ひき肉を加えてほぐしながら炒め、色が変わったらしめじを加えて軽く炒めます。
- 冬瓜と水を加え、ふたをして弱めの中火で20分~30分ほど煮込みます。
- 冬瓜が透き通ってやわらかくなり、豚肉に十分火が通ったら、枝豆を加えて2〜3分温めます。
- 塩、しょうゆ、黒こしょうで味を調えて完成です。
おいしく作るポイント
冬瓜から水分が出るため、加える水は少なめにします。枝豆は最後に加えることで、鮮やかな緑色と食感を残せます。
※冷凍した冬瓜を使う場合は、凍ったまま加えても大丈夫です。水分が出やすいため、加える水の量を調整してください。
保存していた食材も、おいしい薬膳ごはんに
薬膳では、季節や体調に合わせて食材を選ぶことを大切にしています。
今回使った冬瓜は、夏に購入して保存していたもの。旬の時期は過ぎていますが、生姜やスパイスを組み合わせることで、秋にも楽しめる温かなカレーになりました。
季節の食材を取り入れることはもちろん、手元にある食材の性質を知り、組み合わせを工夫することも、薬膳の楽しみ方のひとつです。
がんばりすぎず、無理なく、おいしく。
そんな日々の薬膳ごはんに、冬瓜のスパイスカレーはいかがでしょうか。


